「田舎に住んでいる人は家の玄関などにカギをかけない」。こういう言葉がまことしやかに言われるようになって久しいですが・・・、というかけっこう本当なんですけどね。うちのご近所の方々は基本的に家に鍵をかけて施錠しません。いつも開けっ放しです。というのにも理由があるのです。都会と違って本当に田園に囲まれた田舎という場所では基本的にみんな顔なじみであり、地縁というものが存在するのです。私の家の”近所”と言える周囲には私の住居も含めて、家が5件しかありません。みんな同じ苗字で祖先の当主を辿れば、なんと全員が兄弟なんです。ここまでいくと少し極端かもしれませんが、地縁というのは地域の共同体やご近所さんとの縁といった意味合いで、特に都会などで人間関係の希薄化が叫ばれている昨今では、非常に尊いものだと思うのです。例えば「今日はいつもの時間にあのおばあさんが散歩していなかったな。少し様子を見に行くか。」とか、「何だか見たことがない車が止まっているな。誰のお客か確認しておこう。」など、その地一帯をあげての行動が、防犯とも言うべき機能を果たすため、目撃者を気にする犯罪者が寄り付きにくいのです。
しかし、逆にみんなが出払っている時や暗い山道では目撃者も少ないため、決して絶対安全とは言い切れません。だから私は田舎にいながらにして、玄関の引違い戸の面付け錠を不正開錠に強いものに交換することにしたのです。ついでに勝手口のシリンダー錠にも、鍵屋に補助錠を追加してもらってワンドアツーロックにしておきました。
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